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7th
Jun ‘14

5月 六甲道の家

例年より早い、梅雨入り。

先月は、爽やかな空気を楽しむ余韻もなく、びゅんびゅん時間が過ぎていきました。

 

 

大学の授業にも少しずつ慣れ、ひとりひとりの学生と向き合い思考するのは、私にとって大切な時間。みんな、それぞれ個性があって、発想は豊か。それを「建築」というカタチにするところまで、頑張って欲しい。

 

 

今年の3月に竣工した「六甲道の家」で、ふたつ、嬉しいことがありました。

 

 

ひとつは『住宅特集』に載ったこと。http://www.japan-architect.co.jp/jp/new/book.php?book=JT

そして、JIA近畿支部で賞をいただいたこと。http://www.jia.or.jp/kinki/rookie/5401.html#kekka

 

 

この家の建て主である、中村さんご一家とは、3年ほど前の夏に知り合いました。

はじめて、お会いしたのは三宮。今は幼稚園のお子さんは、まだベビーカーの上。緊張しながらも色々と話して、ご夫婦そろって、暮らしや家族の像をしっかりお持ちと感じました。

 

 

あれから3年。家族も3人から5人へと増え、あの街中の小さな家で、豊かに、楽しく、自然体で暮らしていらっしゃいます。

設計者である私にとっても、行く度に新たな発見がある家。「住みこなす」力に感服するばかりです。 暮らしに馴染んでいく家の様子を見ながら、住宅を設計する楽しさを、あらためて感じています。

 

 

一方で、住宅特集のクリティークで建築史家の青井哲人さんに、示唆に富んだ文章を書いていただきましたが、住宅そして建築が、歴史や社会の中でどういった存在であるべきかという視点を、設計の中でもっと強く意識し、言語化したいと思っています。

そう考えると、今抱えている設計も様々と見直す部分があり、いくら時間があっても足りません…。

 

 

そんなこんなで加速度的に時間が流れていますが、規格化住宅の設計に関われる機会もいただき、「ふんばりどころ」です。

 

 

苦しくも、6月は待ちに待ったW杯。4年前の南ア大会終了時には、ブラジル大会には足を運び、スーパープレーを見て、ニーマイヤーの建築を見ると企ててましたが、現実ままならず。テレビで熱く!です。

 

 

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AUTHOR : さかきばら