JOURNALbox

1st
Sep ‘13

8月 あれこれ

新しい月。9月1日。
TVで東京都知事が、オリンピック誘致をプロパガンダ的に叫んでいるのを見て、何だか違和感を感じた、雨の日曜日の朝。
いまは、ラジオを聴きながら、あれこれ溜った雑務を事務所でゆっくりと片付けている。
思えば、8月中はスタッフを中心に、アルバイトの学生君が出入りし、SDレビューの模型を必死でつくっていたから、事務所でこんなゆっくりとした時間を過ごすのは、久しぶりのように感じる。ともすると「模型」つくりに固執し、「建築」をつくるという“本質”を忘れがちだが、そうなってはいけない、と日々主体性と客観性の間をウロウロしている。
盆もとらず、あっという間に過ぎた8月のあれこれ。
進行中の現場二つ。尾張旭の現場は、少し工期が遅れ、お施主さんにご迷惑をかけてしまった。9月末の竣工に向けて、集中力をあげていく。斜めに切り込む空間が、独特の気配を生むのではと期待。
見積中の物件二つ。新しいプロジェクトの現地調査もあり、これからプランニングする愉しみと苦しさが入り混ざっている。今は、ずっとプランが頭の中をぐるぐる、ぐるぐるしている。
日帰りでの墓参り。お盆には行けなかったが、祖父母や両親と話せるこの場所は、やはり来なくてはならないところ。見て、守ってくれている人がいる、とあらためて思う。
久しぶりに、?島屋やJRの先輩達と名古屋で吞む。「自分のやりたいことを、負けずに頑張ろうな」という言葉が、酔っぱらいの頭の中に響く。こんなストレートな言葉(負けずにという感覚は、私たちの世代くらいまでかも…)を話す先輩に、あらためて脱帽。
昨日は、あるお店の閉店の集い。私はここに集まる人たちのご縁から、今回SDレビューに入選した空堀の改修に繋がった。素敵で大好きなお店だった。(写真のお店)
みんな、今までお世話になった人ばかり。
ときどき、大学時代から建築を続けていれば、との思いに駆られることもあるが、誰しでもそうであるように、歩んできた経験が今をつくっているように思う。
そのことにあらためて、感謝したい。
そして、これから先に向かって、がんばろう。
知人である前田茂樹さんの本『海外で建築を仕事にする』にあった「ドアをノックしなければ、始まらなかった」。
そう、たくさんの勇気をもって。
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AUTHOR : さかきばら