JOURNALbox

9th
Jul ‘10

竣工を前に

 

いよいよ「中崎の家」の竣工が近づいてきた。
一つひとつ、現場で大切に積み上げてきた。今は、この建物がたまらなく愛おしい。
昨日の夕方、外観を見上げながらの現場監督との会話。
建物の印象について、彼から「女性の設計者らしさ」と「大阪らしくない」という二つの言葉を聞いた。
はじめて自分以外の人から、この建物の印象を聞いたので、新鮮でもあり、驚きでもあり、なるほどと思ったり。
小さい頃は転校生っ子だったし、中学・高校は千葉の市川で、大学は名古屋で、社会人になってからは名古屋と東京を行き来した。たしかに私には、大阪のDNAは流れていない。天然ボケのところはあるけれど、笑いと突っ込みのセンスは未だゼロだと思う。
一日たって思う。この建物には、ちょっとでも「私らしさ」が表現できたのではないか、と。だとしたら、とても嬉しいことだ。

AUTHOR : さかきばら