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16th
Aug ‘10

お盆

 

お盆の3日間、実家の愛知・岡崎に帰った。
小さい頃から、どこに住んでいてもお盆と正月には、いつも帰る場所。私自身は転勤っ子で、ここで生まれ育ってはいないが、両親の故郷でもあり、大好きな祖母が居た場所であり、やはり心の拠り所ような気がする。
朝起きる。家中の雨戸を開ける。庭に水をやる。外回りを掃く。ご飯をきちんと作って食べる。畳の上でゴロゴロする。本を読む。夜早く寝る。そんな当り前のことを、じゅうぶん楽しんだ。
もうひとつ、今回は愛知県立芸術大学に出向いた。
車のない猛暑の中、車王国・愛知県内での移動はつらい。
やっとたどり着いて丘を見上げると、吉村順三設計の講堂が、静かにそして力強く佇んでいた。コルビジェに似ていると思った。コンクリート、ピロティ、水平の伸びやかさ。少なからず、この時代の建築家はコルビジェの影響を受けているのだと、あらためて感じる。
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この丘に絵を描いたり、音楽を楽しんだりする学生が居たら、もっと良かったのにと思う。夏休みの人気のないキャンパスは、ちょっぴり寂しかった。
でも、こんな豊かな場所で学生の時間を過ごせることは、とても幸せなこと。
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充足した3日間だった。

AUTHOR : さかきばら