名古屋へ。
今回の現地調査の場は、母校の大学の近くだったので、昨晩から実にワクワクしていた。
久しぶりにキャンパスを歩く。学生は少なく、昔と変わらない地味な雰囲気。でも、広大な敷地に緑が多くて、気持ちがよい。
自分が通った経済学部の校舎は、ほとんど変わらない。中の廊下の暗さや、古い建物の匂い、書籍が放つような独特の空気が漂う。
新しいピカピカの大学よりも、こういう昔からのものが積み重なったような雰囲気の中で、学びたいと思う。学生のときは、そんなことも考えずに、遊びほうけていたけど…。
槇文彦さんが設計した、豊田講堂に向かう。
30歳という若さで設計し、同氏により数年前に改修された。
この講堂は、小高い丘の上に、水平方向にすっと伸びていくように、端正に佇んでいる。ハンサムな建築だと思う。
丘の左右のある坂道から近づいていくと、思った以上に力強く、一瞬入るのに躊躇ってしまった。その感覚は、今も昔も同じ。
懐かしくて、いろいろなことを思い出した。
この近くの場所での建築計画。
やっぱり私にとっては特別な場所。思いを込めて、じっくりと取り組みたい。