スペイン・バルセロナの建築から、まずイメージするのはアントニオ・ガウディでしょう。
バルセロナ市内で、今も建設中のサグラダ・ファミリアをはじめ、カサ・ミラ、カサ・バトリョ、グエル邸、そしてグエル公園などを見てまわると、不思議なことにガウディの魅力にとりつかれ、ガウディの最高傑作とも言われている郊外のコロニア・グエル教会を目指しました。
諸事情により、地下礼拝堂のみの未完成作品に終わったこの教会。入口でガウディの時代から生きているようなおじいさんに案内され、誰もいない内部に足を踏み入れました。
荒削りした柱の力強さ、レンガのアーチでつくられた迫ってくる天井、石や煉瓦など使われている素材から感じる土着性、ステンドグラスやイス、貝殻でつくられた聖水盤などの工芸の数々。技術的にも装飾的にも、今まで見てきたガウディ建築のすべてが凝縮されているような感じがしました。
放物線や双曲線など力学的な建築技術を追求する一方で、自然界からインスピレーションを受けた独特の造形を表現したこの建築には、圧倒的に惹き付ける魅力がありました。
グエル教会内部
独特な形のステンドグラス
バルセロナで泊まったホテル~旅行中のスケッチから